夏の間に5歳老けるって本当!? だら〜んとたるんだ“ハリのない”夏の老け肌予防法!

「夏が終わると肌が5歳老けている」という言葉を聞いたことはありませんか?その理由を、紫外線を浴びてシミが増えたからだと思っている人が多いようですが、それだけではありません。実は紫外線を浴び続けると、シミができるだけでなく、乾燥してお肌の水分が奪われたり、ハリや弾力まで失われてしまうんです! その結果、ゴワゴワでシワの多いたるんだ老け肌に…。そうなるメカニズムをきちんと理解し、老けない肌づくりを目指しましょう。
肌の老化原因の約8割が紫外線による「光老化」だった!

年齢を重ねればシミやシワが増えて、老け肌になるのも仕方ない…、そんな風に思っていませんか? 確かに肌の老化原因は、加齢による自然老化もありますが、それはたったの2割程度。実は、紫外線をはじめとする太陽光線の影響によって起こる肌の変化、いわゆる「光老化」が、肌の老化原因の約8割を占めているんです!
ご高齢の方でも、直接紫外線を浴びていないお尻や内ももの肌は少々の弾力低下はあっても、大きなシワなどはなく、キメも整っていますよね。そのことからも、自然老化に比べて、光老化がどれほど肌に与える影響が大きいかがわかります。
光老化の原因となる紫外線にはUV-A、UV-B、UV-Cの3種類があり、そのうち地表まで届いて肌に影響をあたえるのはUV-AとUV-Bの2種類があります。普段使っている日やけ止めは、このUV-AとUV-Bを防ぐためのアイテムです。
中でも、とくに光老化を促進するのが、UV-A。肌の奥の真皮にまで届き、肌のハリ・弾力・うるおいの元となるコラーゲンやエラスチンを破壊し、肌が持つ保湿機能を低下させてしまう恐れが…。その結果、深いシワやたるみが発生するのです。
コラーゲンとエラスチンを生み出す“お母さん”細胞って!?

私たちの皮膚は、表面から順に、表皮、真皮、皮下組織の3層で構成されています。この中でも、肌を支える働きをしているのが真皮。
真皮の8割ほどを占めているのが網目状に張り巡らされたコラーゲンで、うるおいとハリを保つために欠かせないものです。それに加えて、伸びたり縮んだりするエラスチンが、肌の弾力性を支える役割を担っています。ベッドで例えると、コラーゲンがマット、エラスチンがスリングの役割とイメージしてください。
そしてこれらが紫外線によるダメージを受けることで量が減ったり質が悪くなると、本来の機能を失い肌がたるむという現象が起こります。まさにスプリングが劣化したベッドのように、弾力のない状態になってしまうのです。
そんな肌のハリ・弾力に重要なコラーゲンやエラスチンを、肌の中で生み出しているのが「繊維芽細胞(せんいがさいぼう)」という“お母さん”細胞! この「線維芽細胞」が活発に働くほどに、ハリ・弾力のある若々しい真皮を保てるのです。つまり「繊維芽細胞」が、美肌への大きな鍵を握っていると言えるでしょう。
「線維芽細胞」を守ることが、ぷるぷる美肌への近道

「線維芽細胞」も真皮内に存在し、コラーゲンやエラスチンを生み出すほか、しっかりとした網目構成(=弾力のあるスプリングマットの状態)を維持する役割も担っています。そんな重要な「線維芽細胞」ですが、紫外線を浴び続けると、コラーゲンやエラスチンと同様に、大きなダメージを受けてしまいます。
「繊維芽細胞」が正常に働かなくなるということは、肌が常に新しく生まれ変わっていくターンオーバー(肌の新陳代謝)の機能が落ちて、コラーゲンやエラスチンを生み出す力も低下。その結果、お肌にハリ・弾力がなくなり、様々な肌トラブルを引き起こすのです。
「繊維芽細胞」は紫外線だけでなく、加齢とともにその力が低下していきます。ただ、加齢を止めることはできませんが、紫外線対策は自分の力でできるはず。毎日浴びてしまう紫外線をいかに防ぐかが大切で、シワやたるみのないハリ肌をめざすなら、対策は徹底的に! 日々の努力の積み重ねが未来の美肌をつくります。
隙のない紫外線対策と健康的な生活習慣が老け肌を防ぐ!

今までの説明でも分かるとおり、自分でできる「線維芽細胞」を守る一番の方法は、徹底した紫外線対策です。外出時に日やけ止めを塗るのはもちろん、紫外線UV-Aは窓ガラスや薄いカーテンをすり抜けてしまうので、日当りのいい室内で過ごすときも肌にあった使い心地のいい日やけ止めでカバーしてください。
また「線維芽細胞」をイキイキした状態に保つには、バランスのよい食事、適度な運動、質のよい睡眠など、規則正しい生活習慣が大事だと言われています。
紫外線対策に手を抜かず、健康的な生活を心がけ、「夏の間に老けた」なんて言わせない、若々しいハリのある肌を目指しましょう。