ママ研究員に学ぶ!子どものスキンケア

子どもの肌は触ってもすべすべで、潤っているように感じますが、実はとても乾燥しやすく、スキンケアがかかせません。ただ対策といっても「どんなケアをしたらいいの?」「大人と同じようにしていいの?」などの疑問を持つ子育てママは多いのではないでしょうか。今回はロート製薬でスキンケアの研究に従事していて、自身も子育て真っ只中という女性研究員に話を聞いてみました。

私が教えます!
ロートネーム:A社員
30代(夫、子ども1人)
入社以来、ロートの研究員として10年以上従事。現在はスキンケア製品を中心とした研究開発に携わる。小さい頃は肌が弱く、特に学生時代は肌の手入れは念入りにしていて、夏でも日傘・長袖が必須の生活を送っていた。
子どもを産んでからは自分の肌ももちろんのこと、子どもの肌の状態を見ながらアイテムを厳選している。
子どもの肌は大人とどう違うの?
子どもの肌は、水分を保持するバリア機能が弱い
子どもの肌は大人よりも、皮膚が薄く、皮脂分泌も少ないため、肌を外界から守ったり内部の水分を保持するバリア機能が弱いといわれています。その結果、外界の刺激や、湿度の影響などにより、肌状態が左右されやすいといえます。
汗をかきやすく、トラブルがおこりやすい
子どもは肌の表面積あたりの汗線の数が多く(密度が高い)、体温調節も不得意なため、大人よりも汗をかきやすく、汗による皮膚トラブルがおこりやすいとされています。
子育てママの疑問を、研究員が解説!

子どもの保湿をしていません。いつするのがいいのでしょうか?
子どもの肌は大人に比べてデリケート。
お風呂上がりに保湿剤を塗るのがおすすめです。

お風呂上がりは体の水分が急速に蒸発するため、子どもの肌はあっという間に乾燥状態になります。なるべく早く、保湿をしてあげてください。
皮膚科の先生の中には、「お風呂上りにお母さんが保湿をする前に、子どもの保湿をしてあげてほしい」とおっしゃる先生もおられるほどです。
私自身の話でいうと、子どもが小さい頃は自分のスキンケアはお風呂場に化粧水だけは持ち込んで、子どもに服を着せて落ち着かせるまでの間、ひとまずそれだけ塗って自分の乾燥対策をしていたときもありました。

子どもが朝起きたら顔を洗いますが、保湿はしていません。子どもの保湿対策は何歳くらいから始めるのがいいのでしょうか?
何歳から、という決まった目安はありません。
月齢や年齢的なこともよりも、子どもの肌の状態をみながら保湿をしてあげしましょう。

たとえば、洗顔後に頬がカサカサしていたり、乾燥で赤みが出ているようであれば保湿をしてあげるとよいでしょう。年齢的なことよりも、子どもの体調、季節や天候によっても肌状態は日々変化しているので、子どもの肌状態をしっかり見て適切な対応をしてあげてください。
大人が過度になりすぎると、子どもが嫌がる場合もあると思いますので、注意してくださいね。
また、顔用・ボディ用で保湿剤を分けた方がいいかと聞かれることがありますが、これも個人的な見解としては、部位に合わせて保湿剤を使い分けることは、あまりしなくてもいいのではと思います。ただし、スキンケアをしても乾燥がひどいときや、湿疹が治らないときには、皮膚科のお医者さんできちんと見てもらうとよいと思います。

子どもが保湿を嫌がって困ります。どうしていますか?
子どもの好きなキャラクター、香りなど、興味を惹きながら、まずは保湿への抵抗感をなくすという手もあります。

強い意志で嫌がっている子であれば、大人が選んだものでなく子どもが好むものを塗ることからはじめて、保湿への抵抗感をなくすのもひとつです。子どもが好きなキャラクターもの、好きな香りのものなどから試してみてはいかがでしょうか。
私の経験ですが、子ども自身が効果を実感しているときは、塗ることを嫌がりませんでした(逆に子どもなりに刺激を感じて嫌がっていることもありました)。子どもが効果を感じていないなら、アイテムを変えてもいいかもしれないですね。

子どもの保湿は「化粧水」と「乳液」を両方使うほうがいいのでしょうか?
子どもの肌状態を見極めて、スキンケアしてあげるとよいと思います。個人的な見解ですが、しっかり皮脂分泌できている子どもは化粧水だけでもよいかもしれません。化粧水、あるいは乳液だけでも良いと思います。
あなたの子どものスキンケアマイスターになろう!
化粧品の開発をしていて、気づいたことがあります。
それは、肌の変化は見た目はもちろんのこと、手触りで感じることができるということです。
毎日子どもと触れ合う(なでてあげる)ことで、ちょっとした変化に気づき、守ってあげたいですね。