知っておきたい妊活講座1 ~間違ってない?妊娠の確率を上げるタイミングを知ろう!

現在二児のママ。2人目不妊を経験しており、自身の体験も踏まえながら皆さまに役立つ情報をお届けしていきます。好きな言葉は、「思い立ったが吉日」。悩んだらまずはやってみるをモットーに日々育児に仕事に奮闘中!
知っていましたか?妊娠は奇跡の連続なんです。
いつか赤ちゃんが欲しいと思う人にとって、知っていて欲しい知識を今回はご紹介します。
妊娠は、精子と卵子が出会い、受精し、着床することで成立します。そして精子が卵子と出会うには、女性が「排卵」していることが必要です。そのタイミングをしっかり合わせても、妊娠に至るには、健康な若い男女でも確率は1回でわずか30%と言われています。つまり、赤ちゃんが欲しい!と思っても、すぐには、妊娠しないことの方が多いのです。
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妊娠のキホン
知っておきたい知識とポイント
妊娠が成立するまでにはどのようなことが必要なのでしょうか?
排卵
皆さんは自分の排卵日を知っていますか?そう、まず妊娠に不可欠なのは「排卵」です。生理が始まると、卵巣の中にたくさんの卵胞が現れます。その中の1つが約2週間かけて成長し、卵巣の中から「卵子」となって、子宮に繋がる卵管采(らんかんさい)めがけて飛び出します。これが「排卵」です。よく生理が始まって2週間後が排卵日と言われていたりしますが、実際は個人差や周期差、体調の状態などで変化するため、正確な排卵日を知ることは難しいのです。


ポイント
最も妊娠しやすい時期は「排卵日の1日前」と「排卵日」と言われています。
射精
排卵された「卵子」と、男性の「精子」が出会うことが必要です。
セックスで腟内に射精された精子は、子宮頸管(けいかん)、子宮内、卵管へと進み、卵子を目指します。
この精子の数や状態、膣から子宮内へ入れたのか?なども妊娠に影響します。

ポイント
なかなか赤ちゃんが授からない時、女性だけではなく実は男性に原因が約48%もあるそうです※1。精子の状態を調べることは妊娠への一歩にもなります。
また、男性の妊活で大切なポイントは「精子をためすぎない。禁欲しない。」ことです。精子をためすぎると、精子の質や動きが悪くなってしまいます。赤ちゃんを望む場合は、最低でも週1回は射精し精子を外に出すことで、できるだけ新鮮で活発な動きの精子を作る習慣をつけるといいでしょう。
※1 出典 WHO(世界保健機構)より
受精
複数の精子が卵子までたどり着き、そのうち1個の精子だけが透明帯を破って卵子の中に入ります。これが「受精」です。この瞬間、卵子の周りにバリアが張られ、他の精子は中に入れなくなり「受精卵」となります。

ポイント
タイミングが合っていたとしても、必ずしも受精するわけではありません。
できるだけ多くの精子と卵子を出会わせるために、妊娠しやすい時期に、何度かタイミングを取ると良いでしょう。
着床
「受精卵」は、細胞分裂を繰り返しながら、卵管を通り、子宮へ向かいます。子宮も着床に備え、子宮内膜が厚くなります。受精卵が胚盤胞(はいばんほう)という状態(排卵から5〜6日後相当)になれば、子宮内膜にもぐり込んで着床します。ここで妊娠の成立です。

ポイント
受精したとしても胚盤胞まで育たない、または着床しない場合もあります。卵子の老化が関係しているとも言われています。あくまでも個人差はありますが、年齢と妊娠には密接な関係があることも知っておきましょう。
セックスのタイミング間違ってたかも!?
妊娠の確率をあげたい!
妊娠には精子と卵子が出会うことが必要ですが、そのタイミングも極めて重要です。
最も妊娠しやすい時期は「排卵日の1日前」と「排卵日」と言われています。
排卵した卵子は体の中でわずか24時間、精子は射生後約3日間しか生存することができません。なので排卵する前に、精子を子宮内に待機させておくのがポイントです。排卵日の3日前~排卵日の翌日までの5日間が妊娠しやすい時期ですが、特に「排卵日の1日前と排卵日」が最も妊娠しやすいセックスのタイミングです。妊娠しやすい時期に何度かタイミングを取ると良いと言われています。
知りたい!!
どうやって排卵日を事前に知るの?
妊活を始めたらまずは「基礎体温」を測ることをお勧めします。基礎体温を知ることで、自分の体の状態を知るきっかけにもなります。また、妊活でクリニックに行く際にも基礎体温を計測しておくと役に立ちます。
基礎体温と排卵の関係
基礎体温を測ると、「高温期」と「低温期」に分かれます。排卵は「低温期」の最終日に起こることが多いとされています。「最低体温日」が排卵日である確率は約5割〜6割とされています。しかし低温期の最終日や最低体温日がいつなのか知るには高温期に移行しないとわかりませんよね。なので「事前に」排卵日を予測することは難しいと言われています。ただ、基礎体温を測ることで自分の体の状態や生理周期がわかるため、妊活には大切なポイントです。
基礎体温で自分のカラダを知ろう
「低温期と高温期がわからない」「生理周期が短い・長すぎる」「生理痛がひどすぎる」という人は注意が必要かもしれません。ぜひ、基礎体温を記録して、自分の体調やリズムを“見える化”してみましょう。


基礎体温ではここをチェック
高温期と低温期の2層に分かれていない
生理がきていても排卵を伴っていない「無排卵月経」が考えられます。
ただし、ストレスなどが原因で、一過性のこともあるため、2~3ヶ月測定をし、それでも高温期が確認できない場合は、クリニックに相談すると良いでしょう。

高温期が9日以内と短い
2層に分かれていても、高温期が9日以内と短い場合は、「黄体機能不全」の疑いがあります。妊娠するために重要な黄体ホルモンの分泌がうまくいっていない可能性があるため、クリニックで相談してみましょう。

高温期が16日以上続く
通常14日程度で終わる高温気が16日以上続いていると、妊娠している可能性もあります。生理予定日から1週間経っても生理がこない場合は、妊娠検査薬で確認してみるのもいいでしょう。妊娠の可能性がある場合は、クリニックを受診しましょう。

生理周期が24日以内と短い
無排卵の可能性が考えられます。
生理周期が39日以上と長い
無月経になる可能性があります。
激しい生理痛
寝込むほどの激しい生理痛がある人は「子宮内膜症」の可能性もあります。
生理中レバー状の血の塊が混じる
子宮筋腫の可能性があります。
心配なことがあれば、一度クリニックで相談することをお勧めします。
排卵日予測検査薬で事前に予測しよう!
排卵日予測検査薬は、排卵日を約1日前に予測することができます。最も妊娠しやすい時期である排卵日の1日前と排卵日を事前に知ることができます。
排卵日予測検査薬は、排卵の引き金となるLHサージを捉えることで、排卵日を約1日前に予測できる検査薬です。検査は簡単、尿を検査薬にかけて判定するだけです。次の生理予定日の16日前から検査を開始します。1日1回、毎日ほぼ同じ時間帯に検査をし、判定をします。陽性が出たら間もなく排卵が起こると予測されます。初めて陽性になった日か、その翌日が最も妊娠しやすい時期(排卵日)です。妊娠を望む場合は、できるだけ早くタイミングを取ることで妊娠の可能性が高まります。
薬剤師のいるドラッグストアなどで簡単に購入できます。基礎体温と合わせて、タイミングを取ってもなかなか妊娠しない場合は、早めにクリニックなどで相談することも大切です。

やってみよう妊活
まずは「タイミング法」から
妊娠しやすい排卵の時期に合わせてセックスをすることを「タイミング法」といいます。実際にクリニックなどでも医師の指導のもと行われています。
自分でできるタイミング法
- ①基礎体温をつける
体のリズムを把握しましょう
また妊活でクリニックに行く際にもあると役立ちます
- ②自分の体の変化を感じる
排卵前には、胸が張ったり、おりものが増えたり、また排卵痛を感じたりする人もいます。自分の体の変化を感じて生理リズムを把握しましょう。
- ③排卵日予測検査薬などで排卵日を予測する
最も妊娠しやすい時期の、排卵日の約1日前がわかります。
- ④排卵日の前からタイミングをとる
予測した排卵日の前から、タイミングをとりましょう。最も妊娠しやすいタイミングは排卵日の1日前から排卵日です。その間に何度かタイミングをとると良いでしょう。
ポイント
タイミングを合わせて6か月以上妊娠しない方、35歳以上の方は、早めにクリニックへ行くことをおすすめします。