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汗をかくほど健康になる?
肌にいい? 汗にまつわるウワサの真実を暴きます!

「サウナで汗をかいて痩せる」、「汗をかいてデトックスする」、「汗をかいて健康になる」、などと重宝されたり、「ニオイやベタつきの元!」と悪者にされたり。良くも悪くも汗に関する健康&美容のウワサは多々ありますが、本当のところはどうなの?気になる汗の真相を、スポーツ選手を含め、月延べ100人以上のコンディショニングを行う、プロのトレーナーに質問。正しく効率的に汗をかくための、簡単で効果的なトレーニング法も聞いちゃいました!

調整療法士 重森 宝 さん

教えてくれたのは

調整療法士 重森 宝 さん

運動生理学や運動医学、身体運動力学、整形外科学、リハビリテーション学などをベースに生まれた「身体調整法」に基づき、その人に合ったトレーニングや施術で身体をコンディショニング。ゴルファーやボクサーなど、プロアスリートのパーソナルトレーニングも手掛けている。

“良い汗と悪い汗”って本当にあるの?何が違うの?

汗を分類することは可能で、全身に分布しているエクリン腺から出る汗は、サラサラで蒸発しやすい良い汗とされています。それに対して悪い汗と言われるのは、ワキの下や足裏に多いアポクリン腺から出る汗。皮脂腺とつながるその腺から出る汗は、皮脂を含んでいるのでベタついて蒸発しにくく、ニオイやすいからと悪者扱いされがちです。また、運動してかく汗は良い汗で、精神的な原因でかく汗や、更年期のホットフラッシュによる大量の汗は悪い汗と言われることも。
確かに、良い汗は体温調節の効率が良く、悪い汗は効率が悪いのは事実ですが、どちらの汗も体温調節の役割を担う大切なもの。身体調整の面から考えると、悪い汗というものはないと思います。

これって本当?汗にまつわる噂にせまる!

汗にまつわるウワサや迷信は、ウソか本当か!? 一つずつ真偽のほどを聞いてみました。

『汗をかいてデトックス?』

大量に汗をかいた後の爽快感からか、デトックス(老廃物排出)した気がするようですが、残念ながらあまり効果はありません。そもそも“老廃物”とは何を指すのか、その定義自体が難しいので、ここでは身体の代謝によってできた産物の中で、要らなくなったモノだと考えましょう。老廃物=身体にとって要らないものは、70%以上が尿や便として排出されます。汗からも約3%は排出されると言われているので、全くないわけではありませんが、排出を高めたければ、どちらを見直すべきかは明確ですよね。

『サウナで汗をかいて痩せる?』、『汗をかくほど健康になる?』

これもよく聞く話ですがウソです。サウナで大量に汗をかいた後は、確かに少し体重が減るので、そう思うのでしょうが、汗をかいて、体の中の水分が減っただけ。
例えば、太っている人は汗かきの割合が多いですが、汗をかいて痩せるなら、とっくに痩せているはずだと思いませんか?太っていると汗をかきやすいのは、皮下脂肪でこもる熱を、汗で下げようとするから。そんなに皮下脂肪が多い状態は、健康的ではありませんよね。サウナの汗も同じ。上がった体温を下げているだけで、痩せるわけではありません。あくまで汗は体温調節にすぎないのです。

『冷え症だから汗をかきにくい?』

冷え症だから汗をかかないのではなく、筋肉を動かさないから体温が上がらず、体温が上がらないから汗をかく必要がない、ということではないでしょうか。
「暑いと感じているのに、汗が出ない」なんて話も聞きますが、これも同じこと。感覚として感じているほど、身体の中では温度が上がっていないのかもしれません。自律神経や甲状腺などが関係する汗をかけない病気もありますが、そうでなければ、汗をかく必要がない状態なのかも。

あまり汗をかかない人がいるのはなぜ? 原因があるの?

現代は汗をかけない人が多い、というのはよく聞く話。汗をかけないと熱がこもってつらいし、体温調節ができないと健康にも悪影響がありそう。そこで、その原因や対策について聞いてみました!

汗腺の数は3歳で決まってしまう!

実は、汗腺の中には活動している汗腺と休んでいる汗腺があって、大切なのは活動している汗腺=能動汗腺の数。その数は200万~500万個と、人によって大きく異なり、3歳までの育ち方で決まると言われています。幼少期に汗をかく習慣があれば能動汗腺の数は増えますが、エアコンで管理された快適な温度下で育つと、自ら体温調節する必要がないので増えません。しかも、その数は大人になっても増えることはなく、むしろ加齢によって減少したり、エアコンの環境下に慣れて機能が低下し、汗をかく力が衰えていく傾向に。現代人に熱中症が多いのも、そのためではないでしょうか。せめて今以上に能動汗腺を減らしたり、衰えさせないよう、汗をかける身体でいたいですね。

汗をかける身体になるには?

日頃から様々な人の身体を見ていますが、「汗をかかない」という人は、肝心な部分の筋肉を動かせていないことが多いんです。そのため、筋肉のエネルギー消費量が足りず、汗が出ないという状態。動かすべき筋肉をしっかり付けて、きちんと動かせれば、代謝も上がって汗をかくように身体が変わっていきますよ。

誰でも簡単、効率的に筋肉をつけるトレーニング!

正しく汗をかくためにも、筋肉を付ける必要があることはわかりました。でも、辛いトレーニングは苦手だし、面倒だと続かない・・・。そんな人のために、効率的に筋肉を付けられる簡単エクササイズを教えてもらいました!汗をかける身体を作るだけでなく、部分痩せも狙えるそうなので、今日から早速始めてみましょう。

脚全体に・・・スクワット

①脚を腰幅に開き、手は胸に置き、太ももに負荷がかかるのを意識しながら腰を落とし、その後ゆっくり上がります。目安は10回。

②この時、横から見るとひざはつま先より少しだけ前に出るのが正しい姿勢。

③最近よく言われる、“ひざがつま先より前に出ないように”という方法は、重心がかかとに偏るので、バランスを取ろうと腰が突き出てしまい、負担がかかるのでNG。

④実はオフィスでも、スクワット効果を得られる方法が。イスから立ち上がる時、かかとを一旦お尻の方に引いてから立つようにするだけ。これが意外と効くんです!

ヒップに・・・壁押し

①壁に向かって、かかとから頭までが一直線になるように立ちます。その姿勢のまま、腕を水平に伸ばし、手のひら全体を壁につけたら、手首で押すのではなく、全身の力を使いながら壁を押して20秒間キープ。

②正しい姿勢できちんと全身を使って押すと、ふくらはぎやお尻、お腹、腕にも力が入るはず。これだけで体幹が鍛えられ、汗がにじんできます! 慣れてきたら、その姿勢のまま脚を上や横に上げると、さらに効果的です。

③ひざが曲がっていたり、肩が丸まっている姿勢はNG。このトレーニングは、正しい姿勢が取れてないと効果がありません。足裏全体を床につけ、ひざや腰、上半身を伸ばし、肩が前に出ないように注意。

お腹とヒップに・・・四つん這いポーズ

①肩の真下に手首、股関節の真下にひざがくるように四つん這いポーズをとります。背筋が曲がらないように、まっすぐ伸ばしてください。

②その状態をキープしながら、片脚をまっすぐ伸ばし、床と平行になるよう上げて、戻してを10回繰り返します。

③四つん這いになった時、背筋が曲がったり脚を上げた時、全身が傾むくとNG!

どのトレーニングも、簡単なのにしっかり体幹が鍛えられて、気づけばじんわり汗がにじむほど。道具も使わず、思い立ったらすぐにできる手軽さだから、毎日続けて、汗をかける身体を目指しましょう!

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