自分の目と、長く上手に付き合う方法

加齢によって筋力や持久力が衰えるのは自然の摂理ですが、目も同じように加齢とともに老化します。目の老化はどのような変化をもたらすのでしょうか?目の老化と上手に付き合う方法を提唱します。
年を重ねると目はどのように変化する?
加齢とともに目を構成する組織は変化します。まず水晶体が白くにごり、視力が低下します。また、水晶体が硬くなると、近くにピントを合わせるために水晶体が厚くなりにくくなり、ピント調節力が低下、近くが見えにくい「老眼」になります。涙の分泌量も加齢とともに減少します。涙腺の機能低下によって目が乾きやすくなり、通常なら涙で洗い流される量のゴミでも角膜に付着してしまい、炎症を起こしやすくなります。また、涙の排泄機能も低下し、涙の管も細く詰まりやすくなるため、分泌量が低下しても逆に涙があふれ出す「なみだ目」という相反する現象が起こることも。また、目の代謝も年齢とともに下がるといわれています。血流が低下することで、疲れた目の回復力が低下し、疲れ目が治りにくく、疲れやすくなってきます。

あなたの老眼度をチェック


監修:医学博士 梶田眼科院長 梶田雅義
目の機能低下は誰にでも起こること。老眼症状は実は早い人では30代から始まる人もいて、約45歳あたりから老眼症状を本格的に感じやすくなる方も多く、瞳の曲がり角と呼ばれたりもします。
目のケアを怠らず、老眼と上手に向き合おう!

老眼になると目のピントが合わず近くのものが見えにくくなります。その状態で近くのモノをずっと見続けると目が疲れやすくなるので、ずっとモノを見続けるのではなく、立ったり歩いたり、適宜運動をしたり、目の周りの筋肉をマッサージすることも効果的です。老眼が進行してきたら、まず自分の目にあった矯正をしっかりすることが大事です。それでも年とともに疲れやかすみなどの症状は出やすくなってきます。うるおいを与えるだけでなく、ピント調節の回復や代謝活性、血流改善をサポートする作用のある目薬で、目をケアすることも効果的でしょう。目に負荷をかけない生活を目指すなど生活習慣の見直し、日々のアイケアでうまく老眼症状とつきあっていきましょう。