ドライアイ改善のポイントは『ムチン』にあり!?ドライアイのメカニズムとは?

ドライアイに悩む人が急増しています。原因は、今や日常生活に不可欠なスマホやパソコンの普及によるものです。「目がチカチカする、ゴロゴロする」「目が疲れやすい」などの症状がある方は、ドライアイかもしれません。今回は、ドライアイのメカニズムを紹介すると共に、有効な治療法についても触れていきます。
カギは『ムチン層』にあり!ドライアイのメカニズム

ドライアイとは、涙の分泌量や質の低下などによって、目の表面を潤す力が弱まった状態のこと。涙には角膜を保護する役割があり、『油層』・『水層』・『ムチン層』という3つの層から成り立ちます。
※正確には3層きちんと分かれた構造をしているわけではなく、ムチン層と水層の境界は不明瞭でゲル状になっています。
水油層
涙の3層のもっとも外側にあり、涙が蒸散するのを防ぎます。
水層
油層とムチン層の間にあり、涙液の大半を占めます。粘膜を潤し、細菌など目に害を及ぼすものの侵入を防ぎます。また、目に栄養分や酸素を届ける働きもあります。
ムチン層
涙の3層のもっとも内側にあり、目の表面に涙をとどめる接着剤のような役割を担います。
ムチンは、唾液や胃の粘液などにも含まれる粘り気のある液体です。角膜は本来、水をはじく性質がありますが、ムチンの働きによって角膜と水層の水分がなじみやすくしてくれます。ドライアイを予防するためには、涙の3つの層がバランスを保つことが重要ですが、その中でもムチン層が持つ役割は大きなものといえます。
ドライアイに効果的な目薬は?
ドライアイの改善にはさまざまな治療法があります。中でも効果が高いのは、医療機関で処方される目薬です。『ムコスタ』や『ジクアス』といった治療薬は、涙に含まれるムチンや、水分の分泌を促進する作用があり、ドライアイの原因に直接働きかけることができます。ドラッグストアでも涙の3層構造に着目した目薬やとろみのある目薬が目の乾きにおすすめ。ドライアイを放置していると、目の痛みなどの症状がさらに悪化することもあります。「ドライアイかも…?」と思ったら、早めに医師の診察を受けましょう。